2009年1月20日火曜日

矯正歯科の選び方

矯正治療をしたいと思ったとき、どんな医療機関を選ぶかは大変重要です。
単純に“近所だから”で選ぶと失敗してしまうことが少なくありません。
ここでは具体的に例を挙げて、書いていきます。
ほとんどの場合、下記に挙げる3パターンのどれかでしょう。

①普段、歯科治療をしてくれている先生が矯正治療もしてくれる。
かかりつけの歯科医師が矯正治療をしてくれる場合は、患者さんにとっては非常に安心感があると思います。ただ技術的には不安が大きいです。この場合、かかりつけの歯科医師は歯周病治療も、根っこの治療も、入れ歯の治療も、虫歯の治療も、抜歯も、そして矯正治療もやるわけです。いわば、ファミリーレストラン状態です。矯正治療は専門の歯科医院があるように、非常に特殊な技術が必要とされます。よく考えましょう。

②普段、歯科治療をしている医院に来ている、矯正の先生が治療してくれる。
この場合は矯正の専門の医師が治療するわけですから、技術的には①よりは安心できます。この場合のポイントは“矯正の先生が常勤か”です。常勤の場合は問題ありません。
矯正の先生がアルバイトで月に1~2回しか着ていない場合は要注意です。矯正治療の来院は基本的に月に1回ですが、必ずしもそうではないのです。実はもう少しつめて来院していただきたい場合もありますし、装置が外れた、装置が壊れたということは起こります。また、矯正治療の日にちが患者さんにとって、ちょうど都合が悪いこともあるでしょう。そういった場合の対応が十分に出来ません。
もうひとつ不安な点は道具です。アルバイトで矯正医が勤務している場合は、専門開業医に比べて、使える道具が制限されていることがあります。歯科医院も月一回しかない矯正治療のために、完璧に矯正の道具をそろえることは難しいです。したがって、矯正医はある程度、そこにある道具で治療することが要求されています。治療の幅は少なからず制限されてしまいます。

③大学病院や専門開業医で治療する。
技術的に最も安心できるのがこれでしょう。
当然、矯正治療の専門医師が治療に当たるわけですし、専門医の場合虫歯の治療はやりませんが、他の歯科医院との連携が出来ているため、虫歯が出来ても心配はありません。
心配な点は通院時間です。専門医や大学病院はどこにもあるわけではないので、近所に無い場合、通院が大変になってしまいます。また大学病院は比較的、最終診療の受付時間時間が早く(5~6時)、部活動を休んだり、早退したりしなければいけない事があります。

大きく分けて、以上の3パターンになるかと思われます。

技術的に最も安心できるのは当然③です。しかし大学病院であっても酷い治療をしている病院もあります(ここでは書けません)。ただ、大切なのは、上記を参考にして、ご自身が相談なり、来院されて、説明を聞いて、安心して任せられる病院を見つけることです。最後は信頼関係です。