2011年9月23日金曜日

八重歯はかわいいか

「八重歯は気にならないんですけど」「八重歯はチャームポイントなんで」という患者さんがいらっしゃいます。

犬歯の大切さは、ひとつ前に書いたので書きませんが、その大切な犬歯が下の歯とかみ合っていないのが八重歯ですから、かみ合わせとしていいはずはありません。

八重歯はかわいいか。
芸能人でも八重歯がチャームポイントの人はいます。
歯並びの悪さがチャームポイントというのも理解には苦しみますが。

ある研究によると、八重歯は幼さの象徴だそうです。
であるからこそ、若いアイドルが八重歯でかわいく見えるのは、多少うなずける部分はあるのかもしれません。

ただ、幼さの象徴である八重歯は、大人になると似合わなくなるのです。
成人の八重歯は単なるガチャガチャの歯並びというイメージでしかなくなるそうです。
その証拠に、昔、八重歯だったアイドルは、みなさん大人になると八重歯を治しています。

同じ八重歯でも若い頃に治したほうが、早く、楽に、無理なく治せます。

ともちんの八重歯の賞味期限はあと何年??







2011年9月20日火曜日

八重歯を抜く

人間の歯は真ん中から1~2本目が切歯、3本目が犬歯、4~5本目が小臼歯、6~8本目が大臼歯と名前がついています。

『犬歯』は八重歯になったときに飛び出した、あの歯です。

なぜ、1本(上下左右では計4本)だけ、他と違う名前がついているのでしょうか?

それは、『1本だけ他とは機能が違う大切な歯』であるからです。

最近、他医院で矯正治療をされて、犬歯を抜かれてしまった方の再治療を行うケースがあります。

事情により治療期間を短縮したい場合や犬歯が骨に埋まって出てこない場合など、やむを得ない場合を除いて、きちんとした矯正医は基本的に犬歯は抜きません。

例えば、7人が一列に並んでいて、3人目の人だけ列からはみ出して並んでいる場合、3人目の人だけ排除してしまえば、一番手っ取り早くきれいにできるでしょう。これが、安易に犬歯を抜いてしまう発想です。

多くの矯正医は4番目を抜いて、そこのスペースに犬歯を入れてあげる治療を行います。犬歯を抜いてしまうより、はるかにめんどくさいですよね。
でも、犬歯は大切なので、こういう治療になります。

「1年で治る歯並び」「通院不要で歯並びが治る」「超スピード矯正」「大人の矯正40万円」など、魅力的なキャッチフレーズの治療はおよそこういった治療が多いようです。

抜いた歯は二度と戻りません。
きちんとしたカウンセリング、説明を受けて、よく考えてください。

安易に「早い」「安い」では、きっと後で後悔をします。



2011年9月2日金曜日

歯は溶けるか?



歯は溶けるか?の実験をしている動画を見つけました。

結果、歯は12時間で劇的に溶けています。
歯は酸で溶けます。酸っぱいものばかり食べている人の歯が溶ける病気もあります。

ただ、この実験では、実際の口の中を再現しているわけではありません。

①酸の濃度が分かりません。
つまり、口腔内にはありえない強い酸の濃度である可能性があります。

②砕いた歯を使用しています。
当然、口腔内で歯は砕かれていませんので、これほど溶けることはありません。

歯の表面はエナメル質という硬い層でコーティングされています。
従って、そんなに簡単には溶けません。

ただし、歯槽膿漏になって、歯肉が下がってくるとエナメル質でコーティングされていない部分が露出してきます。歯が顎の骨に埋まっている部分は、エナメル質では覆われておらず、セメント質というもので覆われています。このセメント質はエナメル質よりも弱いので、溶けたり、削れたり、虫歯になったりし易いのです。

歯を失う原因は虫歯だけではなく、歯槽膿漏も大きな原因です。
健康な歯を保つには、歯自体の健康と同様に、歯周状態(歯肉や骨)のケアも大切なんです。