2009年6月4日木曜日

児童虐待と歯科の関連

宮城県歯科医師会の調査ですが、
虐待を受けていた児童は、虫歯や歯肉炎の保有率が高かったそうです。

12~14歳の平均虫歯本数は県内平均の2倍。
6~8歳は1.1倍、9~11歳は1.4倍、15~17歳は1.5倍。
永久歯の初期虫歯の保有率も、県内平均の1.2倍~3倍。
歯肉炎の保有率も平均の1.4倍~2.9倍。

いずれの年代もわずかながら平均を上回ったそうです。

これは以前から言われていたことで、考えてみれば当たり前の結果です。
虐待を行なうような親が毎食後「歯を磨きなさい」などという訳がないですからね。

ただし、逆は成り立ちません。虫歯が多いから虐待されているとは言えません。

幼児期の虫歯は親の責任である部分もあります。黙っていて、子供がすすんで歯磨きをすることはまずないですから。きちんと親が確認、後磨きをしてあげることが大切です。

歯並びも同様のことが言えると思います。
某矯正歯科の団体のキャッチコピーに
「子供の歯並びは親の責任です」というのがあります。

これも一理あります。
ただ、「大人になってから、治したければ自分で治せばいい」というスタンスの家庭もあります。「芸能人じゃないんだから歯並びなんかどうでもいい」「歯並び悪くても痛くないし、死なないから」という方もいらっしゃいます。

人それぞれ考え方があるみたいです。

ただ、親が矯正治療をしてくれる子供は本当に恵まれていると思います。
今はイヤイヤで治療していても、大人になった時、きっと感謝する時があると思います。
また、それに治療で答えるのが私達の役目ですね。

頑張ります、改めて。