2008年9月19日金曜日

日本矯正歯科学会

9/16(火)から18(木)まで日本矯正歯科学会がありました。
年に一回の学会で、矯正歯科に関しては最も大きな学会になります。
今までも新潟、北海道、福岡、大阪、名古屋あたりで開催され、参加してきました。地方の場合は、学会だけでなく、観光やお食事が楽しめるのですが、今年は残念なことに幕張。。。電車で1時間ちょっと、僕の出身大学のすぐ近く。。。 

研究発表や症例発表、講演、商社展示などがありますが幕張メッセという場所柄か、ぱっと見るとモーターショーとかゲームショーみたいな雰囲気。
















最近の矯正歯科の話題といえばインプラントです。
矯正歯科でいうインプラントとは、長さ5mm、直径1mm程度のネジを言います。この“ネジ”を骨に打って、歯を動かさないようにしたり、そのネジから引っ張って動かしたりと、様々な利用方法があります。
インプラントの出現によって今まででは考えられなかった歯牙の移動が可能になった、画期的な装置なんです。

ただ、患者さんにとっては、「出来ればやりたくない」「怖い」「痛そう」というイメージがどうしてもあり、当クリニックでも拒否されてしまうことはあります。
インプラントは浸潤麻酔で打ちます。歯を抜くときと同じ麻酔です。処置自体は麻酔が効くまでの待ち時間を含めても10分程度でしょう。麻酔を打って感覚がなくなったところに、グリグリとネジを入れて、それで終わりです。
痛みに関しては、親知らずの抜歯を10とすると、小臼歯の抜歯が4、インプラントが2くらいだそうです。この程度と実際にやられた方が言っておりました。怖いこと、痛いことは全然心配ありません。

インプラントの悪い点も書かなければいけません。
悪い点は、取れてしまうことがある、ことです。人間の体、骨に異物を入れることになりますので、100%くっつくわけではないのです。全体の20%くらいでしょうか、脱落してしまう場合があるのです。1週間でグラグラしてくる方や1ヶ月で取れました、という方もいらっしゃいます。脱落しても2,3日もすれば穴もすぐに閉じますし、問題はありません。定着するかしないかは、打ってみないと分からない、としか言えません。これが弱点といえば弱点です。あとは年齢です。少なくても高校生以上でないと、脱落率が上がってしまうため、利用できません。

インプラントは非常に有効な手段です。弱点ももちろんありますが、このインプラントの出現で矯正歯科の治療は目覚しく変化いたしました。より良い治療のためにも、インプラントを利用しない手はないと思います。

学会でちょっとしたおみやげを買って参りました。
当クリニックで治療中の方で、「おみやげ頂戴!」と言ってくれた先着1名さまに差し上げまーす。