日本人の特性として「空気を読む」というのがあります。仕事や人間関係を円滑に進めていくためには必要なことであるとされています、一般的には。
先日、テレビを見ていると、オールスター感謝祭なるものがやってました。多くの芸能人がダラダラとクイズをやる、レディーゴーなアレです。
この番組まだやっているんだな、と思って見ていると、マラソン企画が始まりました。これは数十人の芸能人が短めのマラソンに出場してその勝者を予想するという、番組恒例の人気コーナーです。
今回の目玉は新谷仁美選手。10000Mとハーフマラソンの日本記録保持者でオリンピックの代表にも内定している、いわばプロ選手です。当然普通に走ったら勝てませんので、ハンデがあって、芸能人の方はそれぞれ少し早めにスタートをすることが出来るわけです。
番組的には一番後ろからスタートした新谷選手が信じられない速さでごぼう抜きをして、うわーやっぱりオリンピック選手は桁違いに速いですね!となる予定だったのでしょう。
がしかし、なんと新谷選手に楽勝してしまった芸能人がいたのです。それが三遊亭遊子さんという落語家の方です。番組が企画したコーナーを、あまり一般的には知名度の少ない(失礼)落語家さんがぶち壊してしまったのです。ゴールした時の周りの人たちの何とも言えない顔や司会者のバツの悪そうな様子は下手な茶番劇より面白いものです。
これぞまさに「空気を読まない」ということでしょう。
私は常々「空気を読む」ことほどつまらないことはないと思っています。賛否あるでしょうが、自分も空気は読みません。読まないというよりは、読んでも従いません。
鴻上尚史さんのこんな本もあります。I'll see you again next !